皆さんは楽器の演奏はしますか？

昔はピアノやギターを弾いていたけれど、今では全然触っていない、という人も多いと思いますが、かつて弾いていたピアノやギターは今でも元気に音が出るでしょうか。

何年もメンテナンスせずにそのままという人もいるかと思いますが、久しぶりにそうした楽器を取り出して、音を出したときの懐かしさと感動はきっと素晴らしいだろうなと想像がつくと思いますが、熊本県天草市では、ある楽器の修復作業が行われ、50年ぶりにその音色が響き渡りニュースとなりました。 その楽器とは、パイプオルガン。天草市といえば、皆さんご存知の通り、江戸時代にキリシタンが多くいた地域ですが、キリスト教に欠かせない楽器といえば、やはりオルガンですよね。

日本にオルガンが本格的に伝来してきたのは明治時代と思われがちですが、キリスト教が信奉された地域や外国人との交流が盛んな地域では、すでに江戸時代にパイプオルガンが伝来していたといいます。

天草市にも貴重なオルガンがいくつか遺されていて、過去にも16世紀に天草で作られたという竹パイプオルガンの復元が行われるなどして話題となっていました。

今回、復元されたのは、1927年にフランス人のハルブ神父という人物が長崎から天草の﨑津天主堂に持ってきたというオルガン。50年ほど前に故障して以来そのままとなっていましたが、修復され、2月4日に修復完成披露コンサートが開催されました。

同時にこの教会も建てた、教会建築で有名な鉄川与助氏の孫、鉄川進氏の講演会も開催されました。

キリスト教関連遺産の注目が高まっている天草市。これからさらにこうしたキリスト教関連の企画が実施されていくでしょうし、皆さんも天草に観光に行く際には、こうしたマニアックな企画にも目を通してみると楽しめると思いますよ。


 執筆：街コミNAVI編集部