（2018年9月30日に書かれたコラムです）

宮城県からのニュースです。

2011年に発生した東日本大震災で大きな影響を受けた宮城県ですが、今も尚様々な災害対策が行われています。

そんな中、宮城県気仙沼市の防波堤の高さが、宮城県のミスによって、住民と合意した高さより高く造られた問題がニュースにあがっていました。 住民側は高さを巡る数年に渡る議論を踏まえ、造りなおしを求めて来ましたが、村井・宮城県知事は25日、「造りなおしはしない」とする最終判断を下しました。

村井知事がこの結論に至った理由は4つ。「1.まちづくりの安全安心の確保が遅れること」「2.道路も含めた早期のまちづくりの完成が遅れること。」「3.造りなおしが技術的に難しいこと」「4.入札不調によるさらなる工事の遅れの懸念」村井知事は今後気仙沼市に出向き、住民に対し、謝罪と説明を行いたいと話しています。

一方、東日本大震災の津波で被災した、宮城県女川町役場では新しい庁舎が完成し、25日から業務が始まりました。女川町は津波で旧庁舎が全壊し、これまで仮設の建物で業務を続けて来ました。新しい庁舎は海抜20メートルの高台に建てられました。

町民のみなさんは「駅ができて商店街が出来て、やっと役場ができたという形で、役場もそういう意味では町民にとって大事な場所です」と話しています。

今尚東日本大震災の爪痕が残る宮城県内各所。ようやっと復興を歩み続ける中、復興の証となる防波堤が宮城県と地元の人々の方々を隔てる壁となってしまっているのは本当に残念だなと思いました。


 執筆：街コミNAVI編集部