子供たちは夏休みに入り、いよいよ暑い暑い夏が本格化してきました。 皆さんはこの暑い夏をどのようにして乗り切っているでしょうか？

クーラーや扇風機という方が当然多いと思いますが、暑い夏に欠かせない日本の伝統工芸品といえば そう、うちわですよね。今や冷房器具の発達によって活躍の機会は減りましたが、屋外やお祭り なんかでは、やっぱりうちわを見るとホッとするところもありませんか？

そんなうちわの名産地の1つ、三重県四日市市では、現在うちわ生産のピークなんだとか。 四日市市で生産されるのは、県の指定伝統工芸品にもなっている「日永うちわ」

古代に中国から伝わり、奈良時代に貴族の間で使われることになったのが 日本でのはじまりという日永うちわ。

戦国時代には武将の軍配としても用いられたんだとか。戦国時代は東海地方を中心に盛り上がりを 見せましたから、このころに四日市に定着したのかもしれません。丸い竹をそのまま柄に使用した 「丸柄」が特徴で、釣り竿と同じ女竹を細かく割いて編んでいるので非常にしなやかなんだとか。

非常に高い技術を必要とするので機械化は難しく、現在では四日市市内のうちわ製造会社「稲藤」 でのみ生産されているそうです。今年、開催された伊勢志摩サミットのお土産として提供したり ミラノやパリ、ニューヨークの日本見本市にも出展したりと、四日市の、三重の、日本の伝統工芸 としての積極的なアピールを行っています。

10,000本を出荷予定とのことです。出回るうちわのほとんどがプラスチックという今の世の中ですが 1本くらい、職人の作った高品質なうちわをもってみたいともおもわされますね。


 執筆：街コミNAVI編集部