皆さんの住んでいる地域には、どのような地域固有の生き物がいますか？

植物や動物など、地域固有種は色々なものがありますが、意外と知らないことも多いですよね。特に魚など、川や湖などの地域固有種は全然知らない人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、滋賀県彦根市では滋賀のシンボル・琵琶湖の固有種である「ニゴロブナ」に関する特別授業が開催され、大勢の小学生が参加しました。 ニゴロブナは琵琶湖やそれに流入出する河川や用水路に生息する淡水魚。田んぼを含む琵琶湖沿岸で産卵を行い、稚魚は成長したら沖合へと出ていきます。

外敵も少ない田んぼは魚にとっても絶好の産卵場所でしたが、近年は排水路の状況悪化などにより生息数が減少し、漁業規制もかけられています。滋賀県ではこのニゴロブナやメダカを中心とする魚や昆虫など、様々な生物が生息する田圃を取り戻そうという取り組み「魚のゆりかご水田プロジェクト」を推進中で、そのプロジェクトの一環として今回の特別授業が企画されました。

5月24日に彦根市石寺町の水田で行われた授業では、地元の稲枝北小学校の5年生の児童が琵琶湖と繋がっている水田や用水路を観察するなどしました。

ニゴロブナの生態などについても学び、最後は自分たちの手でニゴロブナの仔魚を水田に放流しました。地域について学ぶ機会とともに、環境や生き物についても学ぶ機会は意外に多くありませんから、こうした活動が彦根・滋賀に限らず全国的に広がっていくといいですね。


 執筆：街コミNAVI編集部