皆さんの住んでいる地域には、地域出身の文豪や芸術家といった人はいますか？

どの地域にも、昔の人物から現在活躍する人物まで、そうした作家やアーティストがいるものですが、古い時代に活躍した人物などの場合は、その未発表作品や直筆原稿などが後になって発見されてニュースになることも多いですよね。

そんな中、香川県高松市では高松出身の文豪・菊池寛の直筆原稿が発見されて話題となっています。 菊池寛は1888年高松市生まれの小説家・ジャーナリスト。

明治時代の文豪として広く知られ、教科書などにも掲載されている、日本を代表する作家です。また、文芸春秋社を創設した実業家としても知られていますね。

今回発見されたのは、新聞で連載された「妖妻記（ようさいき）」という怪奇小説の原稿で、400字詰め原稿用紙64枚と、挿絵17枚。高松市にある菊池寛記念館が東京の古書店から2011年に購入していたもので、調査の結果本物であることが確認されたため、7月13日に同館が発表し、14日から展示を開始しています。

妖妻記は当時の菊池寛が新境地をひらこうと挑戦した実験的小説で、全集などにも入っていないために研究者の中でも知らない人が多かったという、幻の作品なのだそうで、今回の発表は大きな注目を集めているんですね。

菊池寛や、その作品についてよく知っている人はもちろん、そうでない人にとっても日本の巨匠の作品を改めて見つめるいい機会になるかもしれませんから、高松に訪れることがあれば、是非一度記、念館に訪れてみてがいいかがでしょうか。


 執筆：街コミNAVI編集部