お盆を前後に、全国各地で伝統行事が行われていました。その中から、8月14日に茨城県古河市で開催された「夢あんどんと夕涼み」を紹介したいと思います。

古河市の旧古河城の出城堀跡周辺で行われたこのイベント。旧古河藩家老、鷹見泉石の資料などを収める古河歴史博物館をアピールしようとしたのが始まり。今では古河市の夏の風物詩として定着しています。 あんどんは古河市民の手作り。午後6時、夕暮れ時にろうそくに火がともると、一帯は柔らかな灯りに包まれました。

約800基の灯りがお盆の夕闇を彩り、家族連れなどがゆらゆらと水面に映る幻想的な灯りに見入っていました。 ちなみに古河市では約300年続く奇祭「ろうそく地蔵」が行われている高野八幡宮も有名。こちらの「ろうそく地蔵」は8月23日に開催されたばかり。

腰痛や肩こりなどの身体の悪いところと同じところにろうそくを立てると、地蔵が身代わりになって治してくれると言い伝えられており、別名「身代わり地蔵」として、江戸時代から続いているそうです。

あんどん行事、「ろうそく地蔵」といった伝統行事を大切にしている古河市、歴史的にも古い土地で、平安時代には東日本最大の製鉄所があったそうです。江戸時代には古河城の城下町として栄え、日光街道の宿場町・古河宿があった場所でもある用です。

晩夏を彩るイベントは終わってしまったようですが、歴史の足跡をたどりながらイベントを楽しむのも良いのではないでしょうか。


 執筆：街コミNAVI編集部