皆さんの中には鉄道好きの方はいらっしゃるでしょうか？ 熱狂的なファンを持つ鉄道ですが、国や各地域の歴史をひも解くうえでも大切な史料だったりします。

佐賀県鳥栖市では、鳥栖のシンボルとして人々に愛される「268号機関車」という機関車が あるのですが、そんな機関車を題材にした絵本が完成し、話題になっているようです。 268号機関車は鳥栖市重要文化財にも指定されている貴重な機関車で 230形という型番の機関車だそうです。

同じ型番で現存しているのは、京都鉄道博物館にある233号とこの268号だけという非常に貴重な 電車です。1905年製の国産初期の機関車で、現在は鳥栖駅の東口に展示されています。

実は鳥栖は言わずと知れた「鉄道の街」で、鉄道の発展とともに発展してきた街。

JR鳥栖駅は明治22年に九州最初の駅の1つとして開業した駅ですし、現在でも九州で唯一長崎本線と 鹿児島本線が交差する駅だったりと、九州の要の駅として名をはせています。

そんな268号機関車を題材にした絵本を作ったのは鳥栖市内で美容師を営む松枝さん。 「鉄道の街として歩んできた歴史を子供たちに知ってほしいし、市民の誇りとして伝えていきたい」と 知人の力を借りて制作しました。

電車が登場し活躍の場を失った機関車が市民の声で保存されるまでを描いたストーリーで 子供たちにもわかりやすい内容となっています。

7月23・30日には夜市でよみきかせもおこなったそうで、少しでも多くの子どもたちに地元の誇りが 伝わっていけばいいなと感じます。


 執筆：街コミNAVI編集部