もはや一般に広く浸透した感のある「産学官連携」という言葉。

自治体と企業と学校が協力して技術開発を行ったりすることを指し、その重要性は日々認識され 続けています。全国的に産学官連携は進められつつありますが、新潟県三条市は新たに、より積極的な 産学官連携に取り組む組織を発足することを決定しました。 主に燕市と三条市からなる燕三条地域は「モノづくりのまち」として全国的、世界的に有名な 県下有数の工業地帯で、その技術力は世界中から称賛を浴びています。

そんな燕三条の製造業ですが、将来に向けて危機感を持っている企業も多く、地域全体としての ものづくり力の底上げを図りたいという声が高まっていました。

そこで、燕三条地域がこれから競争力を高めていくために取り組むべきテーマや解決すべき課題を 抽出するべく、この「ものづくり革新会議」の発足が決定されました。燕山三条地場産業振興センターが 主催して発足した組織の推進委員会委員長には元長岡技術科学大学学長の小島陽さんが内定していて 新潟大学や関西大学からも研究者が参加することが決まっています。

民間企業では、鉄鋼や電機など県内外の大手企業に参加を呼び掛けている状態だとのこと。

革新会議には設計・デザイン、材料、加工の3つの分科会が下部組織として設置される予定で あらゆる角度から、あらゆる立場の人間がモノづくりというものを改めて考えるという場に なりそうです。

10月に発足する予定のこの組織、産学官連携の新たなモデルケースとなれるのか、注目です。


 執筆：街コミNAVI編集部