お祭りの時期といってもいい8月も終わりを迎えましたが、夏を過ぎても日本では年中各地で 様々なお祭りが開催されていますね。中には面白い趣向のお祭りもあります。

静岡県島田市で毎年9月に行われる「島田髷（しまだまげ）まつり」も、その一つ。 島田髷祭は、その名のとおりまげに関するお祭りで、島田髷の考案者とされる「虎御前」を 偲ぶ祭りなんですね。

様々な型の日本髪・島田髷を結い、揃いの浴衣を着た女性が手踊りをしながら市内を歩く 「島田髷道中」の後、鵜田寺にて髷供養感謝祭が行われます。

1933年9月19日に行われた虎御前感謝祭以来、島田髷まつりとして行われていて、当初は休止と 催行を繰り返していましたが、1968年以降は毎年実施されるようになり、現在に至ります。

島田髷（しまだまげ）は、日本髪において最も一般的な女髷で、特に未婚女性や花柳界の女性が多く 結った髪型。発祥は江戸時代初期と言われていて、島田髷の原型は「若衆髷」（未成年男子の髪型） で、その髪型を遊女が取り入れ女性向けに改良して結ったものが「島田髷」の出発点だと 言われています。

これはたちまち大流行して、貴賎を問わず娘たちがこぞって結うようになりその中で地域や 身分、職業や個人の趣味が反映されて、島田髷はさまざまに派生していきました。

昔の絵や写真などで私たちが見たことのある女性の髷はほぼすべて島田髷の派生形なんだそうです。

あまり気にしていませんでしたが、これからそうした絵や写真などを見ると「あ、島田髷だ」 と思ってしまいそうですね。今年の島田髷祭は9月18日に開催されます。


 執筆：街コミNAVI編集部