日本遺産制度は知っていますか？意外に認知度の低いこの制度、実はまだ始まって3年の制度で名前の通り、日本各地の遺産を日本遺産として登録する制度です。

ただ、世界遺産などと少し違う特徴としては、遺跡などを含めた、ストーリーを認定する制度だということで、複数の自治体の遺跡や文化が合同で一つのストーリーとして申請・認定されることが多いんですね。

そんな日本遺産の認定ストーリーが今年も発表され、山形県鶴岡市の「サムライゆかりのシルク 日本近代化の原風景に出会うまち鶴岡へ」が日本遺産として認定されました。 鶴岡市は日本有数のシルクの産地であり、シルク生産の最初から最後までの工程を一貫して行うことができる、現在の日本では数少ない地域、そしてシルク生産地の北限でもあります。

鶴岡市はシルクを町の重要な文化、資源として「シルクタウンプロジェクト」などの生産も行ってきました。そんな鶴岡のシルク産業の始まりは1872年、庄内藩士が1872年に松ヶ岡開墾場を開いたこと。そんな鶴岡シルクの始まりとなった開墾場や、養蚕が行われていた民家、財政面で絹産業を支えた風間家の旧宅丙申堂など、シルク生産に関連する鶴岡市内の複数の施設がまとめて日本遺産登録されました。

今年度は地方自治体から今年1、2月に応募が集まった79件の中から17件が認定され、山形県では2つの日本遺産が認定されました。

最近では、初年度の認定を受けた自治体などがようやく本格的な日本遺産としてのPRなどを行っていたりと、これから知名度や注目度が上がっていくであろう日本遺産。皆さんもこれから旅行に行く際などはチェックしてみてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部