日本の神聖な場所というとどんな場所が思い浮かびますか？

世界遺産登録が決まりそうな沖の島など、日本には申請とされる場所がいくつかありますが、その代表格の1つとして、出雲を挙げる人も多いのではないでしょうか。 皆さんご存知の通り、日本の神話でも有名な神様が眠る出雲大社は有名ですが、出雲には他にも注目を集めるスポットがあり、その中にウミネコの繁殖地として有名な経島というものがあります。

出雲大社にも近い出雲市大社町日御碕にある小島で、ウミネコの繁殖地として、国の天然記念物に指定されているんですね。そんな経島で今年の卵のふ化状況の調査が行われ、今年は392羽の雛が確認されました。

ウミネコと聞いてもどんな生き物かイメージできない人もいますが、実はカモメの仲間の鳥で、決して海辺に生息する「猫」ではありません。

経島はウミネコ繁殖地の天然記念物としては日本で最も古く指定された場所の1つで、毎年11月ごろになるとウミネコが集まってきて冬を過ごし、4月から5月にかけて産卵・ふ化・そして、育った雛は7月下旬ごろにはまた飛び立っていくのだそうです。

ここ30年の平均ふ化数は763羽、ここ10年では574羽とやや減少傾向にあり、聖地、経島でのふ化数には例年注目が集まります。今年はここ数年の平均よりは少ないですが、昨年は8羽しか確認できないという壊滅的な状況だったこともあり、一安心という側面もあるようです。

皆さんも出雲を訪れる際には、出雲大社から少し足をのばして、経島にウミネコを見に行ってみてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部