初夏の時期はちょうど麦の収穫の時期ということで、麦畑などに行くと一面に麦の広がる光景を見ることもできます。

麦といっても複数の種類がありますが、愛知県岡崎市には少し珍しい種類の麦があるということを皆さんは知っているでしょうか？それが通称「むらさき麦」と呼ばれる麦で、その名の通り、穂や茎などが紫がかった色をしています。

岡崎市の藤川町などで栽培されている麦で、松尾芭蕉が「ここも三河、むらさき麦の、かきつばた」という句を詠んだことでも知られます。 江戸時代に盛んに栽培されていていたこの麦、一時期は姿を消していましたが20年ほど前から再び藤川宿の道の駅の周りの畑で栽培されるようになり、今でも岡崎名物の1つとして人々に親しまれています。

むらさき麦は食用というよりは鑑賞用・染め物用に使われていた麦なのだそうですが、現在は食用に使われることもあるのだとか。現在も市民団体によって管理・栽培されていて、今年もそのむらさき麦が見ごろを迎え、見物客が訪れました。

6月6日にはこのむらさき麦が一斉に収穫され、この道の駅で販売するパンやうどん、お菓子の原材料として使用されるのだといいます。

貴重なむらさき麦を見てみたい人はまたシーズンのころに岡崎を訪れてほしいですし、これからの時期はそのむらさき麦を使った食べ物も食べることができますから、興味のある人はチェックしてみてくださいね。


 執筆：街コミNAVI編集部