日本といえば海に囲まれた島国で、海産物の豊かな国として海外からも認知されていますし、私たちとしても、そうした自覚がありますよね？しかし近年、乱獲や環境汚染など様々な要因によって魚介類の漁獲量が減少しているといったニュースをよく耳にします。

あまり海産の文化がない地域などではピンとこないことかもしれませんが、こうした状況を打開するため、全国で様々な取り組みが行われています。

そんな中、山口県岩国市でも、魚や貝を育てる「藻場」を再生させる取り組みが行われています。 藻場とは、様々な海藻や海草の群落のことで、さまざまな水生生物がそこで育つため、「海のゆりかご」とも呼ばれています。

岩国市では、昨今の環境問題などに加え、米軍基地施設の建設、移設などに伴う開発もあって、20年ほど前から藻場が減少しているのだとか。

そこで岩国市由宇町の海岸では、地元の神代漁協が、宇部高等専門学校と協力して2013年から実証実験を実施中で、来年3月に向けて現在人口の磯を作り、藻場を作ることを実践中。岩国市保津、端島沖では2015年から在日米軍再編に伴う都道府県向けの新交付金を活用して藻場の造成計画を実施しています。

現在は藻場の造成・再生の途中ということですが、徐々に成果は出てきているということで、これからの成果に期待がかかります。一度失われてしまった自然は復活させるのにやはり時間がかかるのだなと改めて考えさせられますね。

日本人は誰もが海産物を食べますし、岩国の人だけでなく、誰もが関心を持つべき問題だと思います。


 執筆：街コミNAVI編集部